人材開発・組織開発用語:「D&I」
人材開発・組織開発において押さえておきたいキーワード
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人材開発・組織開発用語
人材開発・組織開発に関連する専門用語について、ビジネスコーチ社が解説します。
執筆者
ビジネスコーチ株式会社
マーケティング本部 広報担当
D&I
Diversity(多様性) & Inclusion(受容)の略。
Diversityとは属性(国籍、人種、性別、年齢、家庭、障がいの有無等)や内面性(性自認、宗教、哲学・信条、支持政党、趣味等)など様々な背景からなる多様な人材が存在していることを表し、組織においては様々な背景からなる個々人の違いを、欠点や短所と捉えるのではなく、長所と捉えることが重要。
Inclusionとは「多様性の需要を表し、多様な人材の価値観や個性を尊重し、ひとり一人が最大限に自信の力を発揮できる風土があることをいい、組織において、すべての人が歓迎され尊重され、正しく評価される環境を作り、組織活動や意思決定プロセスに誰もが参加する機会を確保することが求められる。
DiversityとInclusionが合わさることで、新しい価値の創造につながり、組織の持続的な成長やイノベーションの創出を促すと考えられて
いる。
Diversity & Inclusionの推進における主な取り組みとして、以下のようなものがある。
・女性活躍推進
・グローバル化
・障がい者雇用の促進
・LGBTQの理解促進
・シニア人材の活躍推進
・ミレニアル世代の活躍推進
・ワークライフマネジメントの推進
またDiversity & Inclusionに取り組む上で、リーダーは問題解決や意思決定に多様なグループを参加させ、ステレオタイプや偏見に立ち向かい、他者の自尊心を損なう行動を認めるのではなく、チームに多様性を認めるよう促すことが求められる。
ビジネスコーチ社で上記のようなDiversity & Inclusionの取り組みについて各社支援をしている中で、その取り組みの難しさもうかがえる。
「多様性を認める」とは今までの人生で身に着いた感情や観念の変更であり、”多様性に対して嫌悪感を持つ”という考え方も、”多様性を認めないことを許さない(インクルージョンすべき)”という考え方も多様性の中の1つの考え方である。そのため、本心では感じている違和感を口にしづらくなるといった状況を生み出す可能性もあり、心理的安全性が上記をどこまで包含できるのかが難しいポイントになる。