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サーベイ・アセスメント
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株式会社ブロードバンドセキュリティ

(ProfileXT®)

メンバーの特性を理解し、一人ひとりを生かす営業組織へ。「ProfileXT®」を活用したデータに基づく組織づくりと人材育成

左から、株式会社ブロードバンドセキュリティ 上席執行役員 営業本部長 宮﨑 仁 氏、管理本部 人事部 部長 柳本 朝男 氏
(2024年12月20日現在)

営業部門の組織づくりや人材育成は、多くの企業で「勘と経験」に頼りがちな面があるのではないでしょうか。その結果、せっかく入社した人材が能力を発揮しきれなかったり、仕事へのモチベーションを高められなくなったりする可能性もあります。


株式会社ブロードバンドセキュリティでは、人材の素質や感性などを分析するツール「ProfileXT®」(提供:HRD株式会社)を活用してこの課題を乗り越えようとしています。営業部門内の全メンバーが診断を受け、分析結果をもとに上司が部下の営業スキルを評価。一人ひとりの適性に合った組織体制への見直しを行い、営業成果を高めるための取り組みを進めているのです。さらにビジネスコーチからは管理職を対象とした「メンバーの動機づけをするための関わり方研修」を実施し、職場風土の変革につなげています。

「ProfileXT®」を活用したデータに基づく組織づくりと人材育成。その取り組み内容と、現時点での手応えを聞きました。

クライアント企業情報

株式会社ブロードバンドセキュリティ

セキュリティ監査・コンサルティングサービスや脆弱性診断サービス、情報漏えいIT対策サービスを展開。
資本金:2億9500万円(2024年6月末現在)
従業員数:236名(2024年6月末現在)


ご担当者様

上席執行役員 営業本部長 宮﨑 仁 氏
管理本部 人事部 部長 柳本 朝男 氏

お客様の課題・ご要望

    営業部門の組織づくりおよび人材育成。
    社員の能力発揮やモチベーションの向上による営業組織の成果向上。
    一人ひとりの適性に合った組織体制への見直し。

ビジネスコーチの提案・サポート

    ・「ProfileXT®」を活用したデータに基づく組織づくりと人材育成
    ・管理職を対象とした「メンバーの動機づけをするための関わり方研修」
     の実施

精神論に支配されがちな営業に科学的な視点をもたらす

——御社が営業部門を強化している背景をお聞かせください。

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宮﨑:当社の事業ではサイバー攻撃に対するセキュリティ対策を担っています。サイバー攻撃は年々深刻化し、これから先も減る気配がありません。こうした状況のなかで顧客数は増え続けており、営業体制の拡充や、営業メンバーがより効率的に働けるようにするための取り組みが必須となりました。

柳本:セキュリティ対策の営業には専門知識が求められますが、採用市場ではこうした専門知識を持つ人材が取り合いになっており、経験者を採用するのは簡単ではありません。そのため異業種出身者も積極的に採用・育成しています。人事としては、ただ採用するだけではなく、その先の活躍まで応援することが重要なミッションとなっています。


——こうした中、営業部門として「ProfileXT®」の導入を決めた理由は。

宮﨑:従来の採用や育成は、勘と経験に頼って進めている面がありました。結果的に「長く働き成果を出してくれている人がいる」だけで、営業部門としてどんな人物像を求めるべきか、入社後にどのようなチーム編成や教育をすべきかなどは、明確な答えを持っていなかったのです。こと営業の世界は精神論に支配されがちで、メンバーの業務が増えていく中で疲弊してしまっているかもしれません。だからこそ、外部の科学的な視点を取り入れたいと考えていました。


——人事部門としては、「ProfileXT®」の導入にどのような期待感を持っていましたか。

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柳本:
採用面接で、人事は「自分自身が共感できる人」「自分に傾向が近い人」を合格にしがちな傾向があると思います。その意味では営業と同じように勘と経験に頼っているのかもしれません。ただ、会社として求める人物像がこの先ずっと同じだとは限らない。今後は、これまで採ってきた人材と真逆の人を採用していくことになるかもしれないのです。そのため、データに基づいて採用基準を明確化することに大きな期待を持っていました。

それぞれの特性・強みを分析し、営業部門を3チーム体制へ

——「ProfileXT®」の具体的な導入・活用の流れを教えてください。

宮﨑:営業部門内の全メンバー、管理職8名と営業担当者15名がインタビューと診断を受けました。

メンバーへのインタビューでは、営業の事務工数の負荷が大きいことが統計的に示されました。これまでも現場からは声が上がっていたものの、それこそ精神論で「頑張って乗り切ろう」と声をかけ合うのみだったのです。そのため、事務工数負荷を改善しなければ現場が苦労する状況は変わらないという根拠を持てたことは大きな変化でしたね。実際に事務スタッフを増やしたり、業務の仕組みを見直したりといった対応につながっています。


——「ProfileXT®」では「思考スタイル」「行動特性」「仕事への興味」の各項目を分析し、御社の営業部門におけるハイパフォーマーを見極めるために活用されているとうかがいました。分析結果からどのような傾向が見えてきましたか。

柳本:当社の現在の営業だと、「マルチタスク処理能力の高い人」がハイパフォーマーになっていることが分かりました。営業というと「人が好き」「コミュニケーション能力が高い」といったことが重要だと思われがちですが、会社によってハイパフォーマーに求められる要素は違うのだと実感しましたね。

写真3.jpg
宮﨑:メンバーが持つ潜在的な能力も明らかになりました。「自分はこうかも」となんとなく思っていたことが細かく数値で示され、メンバー個々の自己理解が深まっていったようです。また、自分だけではなく他者のタイプも理解して会話できるようになってきたと感じます。

このように、人のタイプはそれぞれ違います。だから部門内では「ハイパフォーマーに当てはまらない人がダメなわけではない」「良いか、悪いかではない」ということをくり返し伝えました。大切なのは自分の特性を理解し、強みを生かしていくことですから。


——今回の分析を踏まえて、営業部門の組織づくりや人材育成をどのように計画していますか。

宮﨑:従来はそれぞれの営業が既存顧客のフォローと新規開拓、こまかな事務作業を1人で担っていました。この体制を見直し、現在は「インサイドセールス」「フィールドセールス」「トップアカウント(大手顧客)営業」にチームを分け、個々の特性や強みを生かした配置をしています。研修内容も各チームのミッションに照らし合わせて計画していきたいと考えています。

大きく体制を変えてから日が浅く、数値的な成果はまだまだこれからですが、変化を恐れていては課題解決につながりません。一人ひとりが活躍できるように、取り組みを進化させていきたいと思っています。

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特性を採用・配属に反映し、一人ひとりが充実した人生を送れるようにしたい

——一連の取り組みでは、管理職向けの研修も実施しています。この研修に込めた意図や思いをお聞かせください。

柳本:これまでは「営業で成果を出した人」が管理職を担っていましたが、ハイパフォーマーによるマネジメントには、付いて来られる人も来られない人もいたと思います。今後、多様なタイプの人材を受け入れていく上では、管理職もまた多様な価値観を理解しなければいけません。そこで管理職向けの研修を実施しました。


——研修の中で、管理職の変化を感じた印象的な場面はありましたか。

柳本:「言ってはいけない言葉」「人を追い込む言い方」についてディスカッションしていた場面が印象的でした。明らかなハラスメントにあたる言動をしている管理職はいませんが、営業現場で数字が計画通り進んでいないときに部下へ投げかけがちな「で、どうするの?」「できるの?」「大丈夫なの?」といった言葉もメンバーを追い込んでいるかもしれないと学んだのです。

宮﨑:「で、どうするの?」「できるの?」「大丈夫なの?」。こうした言葉は、人の思考を停止させてしまうおそれがあります。でも営業部門ではつい言いがちでもある。以前は「営業なんだからこうしたコミュニケーションがあって当たり前」という考えもありましたが、メンバーの思考が停止するだけでプラスにはならないと気づきました。望ましいのは管理職から「できたこと」を質問すること。メンバーは何ができて、それをどう生かしていけるのか。思考を前進させる問いかけをすることで、結果的に業績向上へつながるのだと思います。

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柳本:こうした知見は営業部門だけでなく、全社的に生かせるものだと感じています。引き続き管理職研修でフォローしていきたいと考えています。


——現在までの手応えや、今後の取り組み向けた展望をお聞かせください。

宮﨑:営業部門の現状をデータ化・可視化し、共有することには大きな意味があると感じます。営業の世界はどうしても精神論になりがちで、生き残ったハイパフォーマーのコピーをつくることになりがち。でも実際は当社のように、事務作業を得意とする人がハイパフォーマーになることもあるのです。メンバー個々の可能性が見えてきたからこそ、今後はメンバーの「こうしたい!」という提案をさらに引き出していきたいですね。そのためには、管理職研修で学んだ1on1ミーティングも強化していきたいと考えています。

柳本:人事としては、当社でのキャリアパスを明確にしながら、「ProfileXT®」による特性分析でキャリアパスに当てはまる人を採用する取り組みも進めたいと考えています。人の特性を採用・配属に反映できるようになれば、一人ひとりが充実した人生を送っていくことに貢献できるはず。中途採用はもちろん、新卒採用でも、この取り組みを拡大していきたいと思っています。

写真6.jpg写真左はHRD株式会社 ディレクター パフォーマンスコンサルタント 水谷壽芳、写真右はビジネスコーチ株式会社 コーポレートコーチング本部 第一部 課長 佐藤達朗



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